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チミケップ湖で見た星空 [旅・場所]

今回の北海道旅行には大きな目的が3つあった。
当然優先度というか思い入れの差はある。

■第3位
「初めて訪れた北海道で美味しいものをあれこれ食べること」
これが第1位ではなく第3位なのは、北海道へはまた行きたいと思っていて実際に行くだろうということでやや優先度が落ちているから。今回の旅行で行かなかったところでも、またいろいろと美味しいものには出会えるだろうし。
現地ならではの店や味は間違いなくあると思うけど、北海道の素材や料理は東京でもそれなりに楽しめるからという点もあったり。
グルメ旅行よりももっと優先順位が高いものがあったというわけで、軽んじたわけではない。(笑)

■第2位
「朝日の昇る屈斜路湖の雲海を見ること」
これは北海道上陸3日目に見ることができた。(その時のブログ記事はこちら)
2日目はNGだったので、3日目に見ることができたのはラッキーだった。
チミケップ湖あたりからも行こうと思えば行けたけど、1泊目~2泊目に泊まったホテルからなら片道30分程度の距離で済むところ、チミケップ湖畔からだと片道2時間くらいかかるので徹夜に近くなるし、朝食に間に合うように戻るのは時間的余裕がない上に、出発前に天候の予測がしづらい。

そして。
■第1位
「満天の星空を肉眼で見ること」
自分はこれまでほとんどの期間を政令指定都市で過ごしている。(3年ほど政令指定都市以外に住んだ時期はあるが中核都市だった)
満天の星空を肉眼で見るにはいくつか条件がある。
当然、晴れていることが大事だけど、晴れていても東京のように地上がやたらと明るいと見ることはできない。
光害とも呼ばれる問題だが、ある程度の街灯は治安や事故防止などの理由もあるし、遅くまで働いたり観光したりしている人がいる街で、折り合いをどう見つけるかはなかなか難しい。

素人なりにいろいろと調べて旅行の日程と場所を決めた。
・新月前後を旅行の日程とすること。
・車で訪れられる場所で、なおかつ周辺に人工の光がない場所を選ぶこと。
・自分以外の観察者が皆無か極少であること。

新月前後というのは簡単な理由で満月だと空が明るくなってしまうためだ。また満月に近いころというのは空に月がある時間が長く、結局のところ星空観賞に向かない時期だったりする。
周辺に人工の光がない場所は当然だけど、車で訪れられる場所にもこだわった。キャンプや登山をし慣れているわけではないので、長時間歩いてやっと着くという場所は避けたいし、ロープウェーや乗り合いバスの時間に左右されるということも避けたかった。
最後の観察者の件だけど、心行くまで星空を眺めたかったから。これは単に個人的な希望なので他の人には当てはまらないと思うが、自分としては星空独り占め感みたいなものを味わいたかったのだ。
ただ、湖のオーベルジュ チミケップホテルの1日目では満天の星空は見ることができなかった。

湖のオーベルジュ チミケップホテルの2日目の夕食後、ダウンや手袋など防寒を行い、カメラ機材一式を持って外へ出たのは20:30頃。
ど真ん中に北極星がある位置で一枚撮ってみた。
チミケップ湖で見た星空
(クリックすると大きな画像が開きます。)

若干空に明るさが残っているが、ピントや三脚の位置などの設定は問題なさそうということで、コンポジット撮影開始。
20分くらい撮影してみた。
チミケップ湖で見た星空
(クリックすると大きな画像が開きます。)

回転していない写真だとわかりづらいけど、20分くらいの軌跡を見るとどれが北極星かよくわかる。
これを撮り終わったあたりがちょうど21時頃。

次に、西の方角へとカメラを向けてみた。
チミケップ湖で見た星空
星がたくさん。

同じ方角を30分コンポジット撮影してみたもの。ゴージャス。
チミケップ湖で見た星空
(クリックすると大きな画像が開きます。)

そしてこれだけ晴れているなら撮らないと。
チミケップ湖で見た星空
(クリックすると大きな画像が開きます。)

天の川。1分ほど露光したもの。
七夕の1日前。織姫と彦星もしっかりと見える。
写真とかテレビなどで見ることはあったけど、肉眼でしっかりと天の川を見たのは生まれて初めてのこと。

チミケップ湖で見た星空
(クリックすると大きな画像が開きます。)

とても感動した。
今回の旅行の目的は「満天の星空を肉眼で見ること」。
これは満天と言っても誇張にはならないだろう。
空一杯に広がる天の川はとても美しく、素晴らしかった。
高性能なカメラを使えばもっと条件が悪くても天の川を撮ることはできるが、肉眼でそのまま見るとなると場所とタイミングを選ぶしかない。
写真ではなく本当にこういう光景を目に焼き付けられたのは本当にうれしかった。

これらはホテル前の広場や桟橋から撮ったもので、ホテルから徒歩1分圏内。
最大でも8室のホテルなのだけど、他室の宿泊客は誰も星を観賞しに出てこなかったので、独り占め感もバッチリ。(^^)

ちなみにここはどのくらい暗いかというと、新月頃に桟橋へ懐中電灯なしで向かうのは湖に落ちるかもしれないので止めた方がいいというレベル。
ホテルからすぐの場所で、なおかつ静かに星の観賞をするには最適な地点の一つだと思う。
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