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アルジャーノンに花束を [書物・音楽]

アルジャーノンに花束をダニエル・キイスというと、「24人のビリー・ミリガン」や「五番目のサリー」など多重人格者をテーマに書いた作品が有名だが、この「アルジャーノンに花束を」を知っている人も多いと思う。

この作品は、ダニエル・キイスが1959年に中編として発表し、その後長編として1966年に再発表しているもの。
1959年に発表した中編はアメリカのヒューゴー賞を受賞しており、1966年に再発表した長編は同じくアメリカのネビュラ賞を受賞している。
いずれもSFの賞だが、内容的にはSFと考えずに読んで問題ないと思う。
ページ数も文字数もかなり多いので、じっくり読む時間がある時にたまに読み返している。

文庫本の裏にある紹介文はこんな感じ。
「32歳になっても幼児の知能しかないパン屋の店員チャーリイ・ゴードン。そんな彼に、夢のような話が舞いこんだ。大学の偉い先生が頭をよくしてくれるというのだ。この申し出にとびついた彼は、白ネズミのアルジャーノンを競争相手に、連日検査を受けることに。やがて手術により、チャーリイは天才に変貌したが……。超知能を手に入れた青年の愛と憎しみ、喜びと孤独を通して人間の心の真実に迫り、全世界が涙した現代の聖書(バイブル)」

これを初めて読んだのはもう10年くらい前になる。
とても衝撃を受けた作品だった。
日本や韓国でもテレビドラマ化されているが、原作の衝撃を表現しきるのは無理だろうと思い、自分は見ていないが、それだけ注目を浴びる作品だと思う。
40年以上前に初版が出ているが、今読み直してみても、古さを感じさせない。

アルジャーノンに花束を (ダニエル・キイス文庫)

アルジャーノンに花束を (ダニエル・キイス文庫)

  • 作者: ダニエル キイス
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 1999/10
  • メディア: 文庫

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コメント 8

oreganoちゃん

この本、とても大切にしています。
家庭教師をしていた先の中学生とか、お友達の子供(小学校高学年)とかにも贈ることがあります。
子供の頃に出会うと良い作品の1つだと思っています。
by oreganoちゃん (2008-10-26 23:39) 

kou

軽い読み物やセンセーショナルなだけの読み物も多いですが、これは何かを感じさせる本だと思います。
人に薦められる本は、そう多くないですが、確かにこの本は良い本ですよね。
by kou (2008-10-27 06:42) 

cocoa051

ダニエル・キイスといえば「24人のビリー・ミリガン」などのビリー・ミリガンものが印象に残っています。
初めて読んだときは、軽いショックを受けた記憶があります。よく分からないままに読んだような・・・。
by cocoa051 (2008-10-27 09:59) 

ake_i

kouさん、こんにちは^^
この本は知ってはおりましたが、読んだことがありません。
是非、読んでみます!!!
先月の怪我からようやく1か月以上が過ぎ、痛みもなくなった最近です。
ずっと演奏で忙しかったためかボンヤリとしていた9月の怪我。
リハビリをしながら体を動かすことをどうしてもやりたくなり、
とうとう20年ぶりにテニス再開してます。
kouさんはお身体のほうはいかがですか?
今日もコートから戻るときにkouさん、どうしているかしら?と思っていたところです。
私は何しろ久しぶりなので、まずは基本からやり直し。
でも、テニスって本当に面白い&楽しい&頭も使う!!
*-*早速、お勧めの本、買ってきます。
by ake_i (2008-10-27 13:13) 

kou

>cocoa051さん、
日本では、おそらくこの「アルジャーノンに花束を」と「24人のビリー・ミリガン」とが有名な作品ではないかと。
いずれの本も、人のありかたの不思議さを感じさせてくれる本だと思います。
「24人のビリー・ミリガン」も衝撃的な話でしたが、私はどちらか選べと言われると、「アルジャーノンに花束を」を選びます。
by kou (2008-10-27 19:04) 

kou

>ake_iさん、
不思議なことに、いくつかake_iさんとは共通点があるようですね。
また、テニスの最中にも思い出していただけるとは光栄です。(^^)
普通の生活にはようやく戻れそうで、おそらく来月は普通に出歩けるかと。
おそらく、来月にはテニス仲間から復活祝いをしてもらえると思いますし、私もテニスを再開したいところです。が、走ったり跳んだりするスポーツへの完全復活は来年になりそうですね。これだけ長い間筋肉を使っていないと、なかなか。
ちょっと長い本ですが、深い印象を与えられる人が多い内容だと思います。また感想など聞かせてください。
by kou (2008-10-27 19:10) 

うつぼ

こんばんは&ご無沙汰で。(^^)
この本は学生の頃に原書を、社会人になってから和訳本を読みましたが、普通の翻訳もので感じる違和感を感じないで読めました。同じような話が「レナードの朝」で映画化されていますが(ロバート・デ・ニーロ主演で)、やはり本の方がグッとくるようです。。。
by うつぼ (2008-10-29 20:55) 

kou

こんばんは。海外からの帰国、お帰りなさい。
この本は、ある意味読みにくさのある文章でスタートするので、翻訳家の方は大変だったと思います。
レナードの朝は映画をレンタルして見ましたが、あれもとても胸に残る話でした。小説の方は読んでいないですが、映画よりもグッとくるならそちらも読んでみようかな。
by kou (2008-10-29 21:56) 

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