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緑とグリーン [雑感]

葉っぱ日本工業標準調査会という団体がある。
国家規格である、日本工業規格、通称JISを制定する団体だ。
様々な分野の規格を定めていて、自転車や文房具など日常的に使用されるものや、船舶機関や航空エンジンなどあまり目にする機会のないものについても制定されているらしい。
その中の一つに、「物体色の色名」が定められている。

確かに色表記はある程度統一しないと、不便な点があるので、規格そのものは何ら存在意義について疑問はないのだけど、中を見るとちょっと不思議な個所があったりする。
たとえば、「緑」と「グリーン」の色が違うのだ。
「緑」は色相:2.5G、明度:6.5/、彩度:10。一方の「グリーン」は色相:2.5G、明度:5.5/、彩度:10。「グリーン」よりも「緑」の方が少し明るいことになる。そうなの?(^^;

ちなみに、この日本語と英語の表記の違いが、JIS上では違う色は多い。
「青」と「ブルー」は違うし、「黒」と「ブラック」も違う。
一方で、「白」と「ホワイト」が一緒とか、「朱色」と「バーミリオン」が一緒とか、「橙色」と「オレンジ」が一緒とか、「空色」と「スカイブルー」が一緒とか、そうだよねというものもある。

感覚的な色表現を定義していくのは、大変だったと思う。
慣用的な表現と科学的な表現とでは、一致させにくいものもあっただろうし。
広告やデザインという分野では、このあたりの色彩の持つ特徴や傾向を知ることは、ごく当たり前のことだと思うが、自分のような素人には、なかなか興味深い規格。
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コメント 6

ktow

でも 世界堂(画材屋さん)の棚を眺めていると なんとなくわかるようなきがしますよ。
by ktow (2010-02-06 05:29) 

じゅぴたー

色彩は官能的なので、難しいなぁという印象があります。
また規格ものは、メーカーの意向が入ってきたりするので、調整も苦労しそうですね。
by じゅぴたー (2010-02-06 06:59) 

kou

>ktowさん、
私も画才とかないくせに、色鉛筆とかパステルとかがずらりと並んでいるところを眺めるのが好きだったりします。(^^;
by kou (2010-02-06 12:05) 

kou

>じゅぴたーさん、
日本には着物の染色などで使われてきた色の名前があったりするため、混乱しないように統一する必要があったのでしょうね。
ブログ記事の中では書きませんでしたが、JISでは「ホワイト」と「スノーホワイト」は同じ色相、明度、彩度と定めているなど、表を眺めているとなかなか面白いですよ。
by kou (2010-02-06 12:08) 

michaela

緑とグリーン・・・カタカナで書かれる分、グリーンの方が明るい感じがしてました。面白いですね。
by michaela (2010-02-07 13:09) 

kou

>michaelaさん、
英語の授業では「グリーン」=「緑」ですが、美術の世界では「グリーン」≒「緑」なようです。(^^;
by kou (2010-02-07 17:17) 

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