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フマーユーン廟 [旅・場所]

フマーユーン廟デリー市内観光の続き。
クトゥブ・ミナールを訪れたあとは、再びバスへ。
天気がよく、あいかわらず気温が高い。
日陰の風の抜け道に立つと意外と涼しいが、外気は40℃くらいの気温なので、当然バスの中のエアコンは快適に感じる。
次に訪れる場所は、フマーユーン廟

バスが到着し、整備された庭園になっている場所を歩く。
左上の写真の左右にある樹は、アショカの木。
インドではよく見る木で、インドとスリランカに分布している。
フマーユーン廟ちなみに、アショカは、サルナート観光のブログで書いた、考古学博物館の中にある展示物「アショーカ王の柱」のアショーカと同一人物であり、マウリヤ朝第3代の王で、仏教を手厚く保護したことで知られる。

道を歩いていくと、門のような建物がいくつかある。
赤い砂岩の独特の色合いと、ペルシャ・インドの文様。
幾何学的なデザイン。
やはり異国情緒を感じる。

そして、向こう側に見えてきたのが、フマーユーン廟の中心にある霊廟。
フマーユーン廟ムガール帝国の第2代皇帝フマーユーンの墓廟である。
フマーユーン廟は、クトゥブ・ミナールと同時に世界遺産に指定された。インドの世界遺産29のうち、20番~21番目にあたる。
建造を命じたのは、第2代皇帝フマーユーンの妃。
一般的には当人が希望したり、皇帝が妃を偲んでとか、そういうのが多いと思うが、フマーユーン廟は妃が亡き夫のために建造を命じている。

フマーユーン廟は、インドにおけるイスラム建築の精華の一つ。
その建築スタイルはタージ・マハルにも影響を与えていると、現地ガイドから説明を受けた。
赤い砂岩と白い大理性の組み合わせはやはり美しい。一部、黒い大理石も用いられている。
9年とも14年とも言われる期間をかけて、ペルシャの建築家親子の手によって造られたとのこと。
直交する水路、池泉、緑地帯などを含めて、霊廟周辺の庭園は、10ヘクタール以上の広大な敷地を有する。
ムガール帝国のころの建築としては、初めて庭園を使った墓廟らしい。

さらに歩いて近づいてみる。
フマーユーン廟
広い敷地にある霊廟らしく、やはりスケールが大きい。
上にあがって庭園を眺めてみる。
フマーユーン廟の庭園庭園は、チャハルバーグと呼ばれる、四面同等の意匠をもち、4つの区画に分けられた正方形の庭園形式。
日本語では、四分庭園と訳されるらしい。
これは、入場してきた側を撮影しているが、東西南北どこから撮影しても、このような造りが見えるということだ。

下の写真は、建物の様子を撮影したもの。
フマーユーン廟フマーユーン廟
フマーユーン廟左上は建物を間近な場所から撮影したもの。
右上は建物の中から外を見たところ。このように風が通る仕組みになっており、中に入ると結構涼しい。
左は、天蓋部分を真下から撮影したもの。

石棺石棺。
中央にある、この石棺こそが、フマーユーンの墓。ただ、本当の遺体を納めた棺はこの直下に安置されているため、あくまでも仮の墓。

石棺そして、その他の部屋にも、石棺がいくつもある。
王妃や王子、宮廷人などの遺体が納められており、150人の遺体があるそうだ。
フマーユーンの墓がある部屋以外の部屋は、おおむね同じ装飾、同じ床模様で、大きな差はない。


一通り見て回り、広大な墓廟を後にした。
ここもデリーを訪れることがあれば、一度は訪れたい場所。
なかなか良かった。
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コメント 4

スナフキンの子

お久しぶりです。この時期海外とは羨ましいです。
蒸し暑い中、電車の移動は年々しんどいです。^^;
by スナフキンの子 (2012-07-07 13:17) 

kou

>スナフキンの子さん、
インドも6月半ばは乾季で暑かったです。大体40℃前後の気温ですし。(^^;
蒸し暑くはないので、手入れの生き届いた庭園の日陰あたりは涼しいですが。
日本はいま本格的に梅雨なので、鬱陶しいですよね。。。
by kou (2012-07-07 13:29) 

うつぼ

世界遺産めぐりですね。(^_^)
仏教でも建物の色あいが同じなのは、現地で調達できる材料が共通だから
ということもあるかと思いますが、乾燥した土地にこういう赤っぽい色合いは
合うんでしょうね。
霊廟をみてちっちゃいタジマハールかと一瞬思ってしまいました。(バカです)

by うつぼ (2012-07-08 19:01) 

kou

>うつぼさん、
タージ・マハルにも影響を与えた建造物ですし、似ていますよね。
サイズ的には、ここも結構大きいです。
カンボジアのバンテアイ・スレイも赤い砂岩を利用した寺院が残っています。
南アジアから東南アジアにかけて、赤い砂岩はよく利用されたみたいです。
by kou (2012-07-08 20:39) 

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