クトゥブ・ミナール [旅・場所]
デリー市内観光。
最初に向かったのは、世界遺産のクトゥブ・ミナール。
1993年に「デリーのクトゥブ・ミナールとその建造物群」という遺跡名称で、世界文化遺産に登録された。
インドには世界遺産が29あるが、20番~21番目に登録されており、比較的新しく認定された遺産になる。
敷地に入る。
クトゥブ・ミナールは、クトゥブッディーン・アイバクによって建てられたミナレット。
ミナレットは、モスクに付随する塔で、基本的には礼拝時刻の告知(アザーン)を行うことを目的としているが、イスラムの権威を象徴する建造物とみなされて、豪奢でより高いものが建てられるようになったとのこと。
右の写真の遠くに見えている高い塔がそれだ。
1200年ころに建てられたと見られており、12世紀末~13世紀初頭の建造物ということになる。
800年前の石造りのミナレットで、規模的には世界最大級。
建造当時は、100mくらいあったとのこと。
地震、落雷などで先端が崩れたものを修復しているが、現在では72.5mの高さにとどまっている。
それでも、ミナレットとしては、世界で最も高い。
いまから800年前に作られた100mもの塔が一部損壊とはいえ、よくもここまで残っているものだと思う。
世界遺産に認定される前の、1982年までは中を昇り、先端部まで上がることができたが、昇降していた観光修学旅行生が将棋倒しになって死者が出る事故があり、それ以降普通の観光客は昇ることができなくなってしまったとのこと。
安全確保や遺産保持のためにやむを得ないと思うが、ちょっと残念だ。
写真の白い部分より上は修復されている部分。(5層構造のうち、4層以上が修復部分)
さらに近づいてみると、その大きさはよくわかる。
雨季に近いため、雨や曇りを覚悟していたが、青空の下で見る赤色と薄紅色の砂岩がとても美しい。
凝った装飾があるが、これらはコーランの章句とのこと。
日本人から見ると、とても異国情緒あふれる建物。
カンボジアへ行った時も赤い砂岩の加工の独特さを感じたが、このクトゥブ・ミナールも素晴らしい。
ただ、このあたりの建造物の石の多くは、ヒンドゥー教・ジャイナ教の寺院などを破壊し、その石材を転用して制作されたものとされている。
奴隷から将軍へ、そして王朝をひらいたクトゥブッディーン・アイバクはイスラム教を信仰しており、ヒンドゥー教やジャイナ教の寺院は余計な物だった。
ヒンドゥー教やジャイナ教では、神や獣を描いているが、イスラム教では偶像的なものは禁じられており、彫りこまれていたそれらの像を削り取ったり、裏側にして見えないところで使ったりしたらしい。
ここには、モスク、他のミナレット(造りかけ)、回廊、広場など、見るべきものがたくさんある。
世界遺産らしい規模と美しさだと思う。
下の写真は、モスク内広場と、錆びない鉄柱。実際には少し錆びている部分もあったりするが、長らく錆びない鉄柱ということで有名な存在。
この部分だけ見ると、なんとなくギリシャ建築にも見えなくもない。
ここはデリーに行った時には、訪れることを強く勧めたい場所。
最初に向かったのは、世界遺産のクトゥブ・ミナール。
1993年に「デリーのクトゥブ・ミナールとその建造物群」という遺跡名称で、世界文化遺産に登録された。
インドには世界遺産が29あるが、20番~21番目に登録されており、比較的新しく認定された遺産になる。
敷地に入る。
クトゥブ・ミナールは、クトゥブッディーン・アイバクによって建てられたミナレット。
ミナレットは、モスクに付随する塔で、基本的には礼拝時刻の告知(アザーン)を行うことを目的としているが、イスラムの権威を象徴する建造物とみなされて、豪奢でより高いものが建てられるようになったとのこと。
右の写真の遠くに見えている高い塔がそれだ。
1200年ころに建てられたと見られており、12世紀末~13世紀初頭の建造物ということになる。
800年前の石造りのミナレットで、規模的には世界最大級。
建造当時は、100mくらいあったとのこと。
地震、落雷などで先端が崩れたものを修復しているが、現在では72.5mの高さにとどまっている。
それでも、ミナレットとしては、世界で最も高い。
いまから800年前に作られた100mもの塔が一部損壊とはいえ、よくもここまで残っているものだと思う。
世界遺産に認定される前の、1982年までは中を昇り、先端部まで上がることができたが、昇降していた観光修学旅行生が将棋倒しになって死者が出る事故があり、それ以降普通の観光客は昇ることができなくなってしまったとのこと。
安全確保や遺産保持のためにやむを得ないと思うが、ちょっと残念だ。
写真の白い部分より上は修復されている部分。(5層構造のうち、4層以上が修復部分)
さらに近づいてみると、その大きさはよくわかる。
雨季に近いため、雨や曇りを覚悟していたが、青空の下で見る赤色と薄紅色の砂岩がとても美しい。
凝った装飾があるが、これらはコーランの章句とのこと。
日本人から見ると、とても異国情緒あふれる建物。
カンボジアへ行った時も赤い砂岩の加工の独特さを感じたが、このクトゥブ・ミナールも素晴らしい。
ただ、このあたりの建造物の石の多くは、ヒンドゥー教・ジャイナ教の寺院などを破壊し、その石材を転用して制作されたものとされている。
奴隷から将軍へ、そして王朝をひらいたクトゥブッディーン・アイバクはイスラム教を信仰しており、ヒンドゥー教やジャイナ教の寺院は余計な物だった。
ヒンドゥー教やジャイナ教では、神や獣を描いているが、イスラム教では偶像的なものは禁じられており、彫りこまれていたそれらの像を削り取ったり、裏側にして見えないところで使ったりしたらしい。
ここには、モスク、他のミナレット(造りかけ)、回廊、広場など、見るべきものがたくさんある。
世界遺産らしい規模と美しさだと思う。
下の写真は、モスク内広場と、錆びない鉄柱。実際には少し錆びている部分もあったりするが、長らく錆びない鉄柱ということで有名な存在。
この部分だけ見ると、なんとなくギリシャ建築にも見えなくもない。
ここはデリーに行った時には、訪れることを強く勧めたい場所。
イスラム教というとモスクのイメージしかありませんでしたが、こんなに高い塔も
作るんですねぇ。
イスラムとヒンドゥーの対立というか、については小説などでも読んだことが
ありますが、多宗教の寺院を破壊してその石材で作るって、
そんな心持だとご利益がなさそうですね。(^_^.)
by うつぼ (2012-07-08 18:53)
>うつぼさん、
宗教対立はどこでもありましたが、過去のことでもなく、現在もあります。
バーミヤンの石仏破壊とか、ミャンマーではいまも仏教とイスラム教が争っていたり。
そういうのを見ると、寺院を破壊して流用するとか、珍しくないことなのかもしれません。。。
by kou (2012-07-08 20:32)