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大塚国際美術館 サンドロ・ボッティチェッリ [美術・娯楽]

サンドロ・ボッティチェッリ。
15世紀生まれのイタリア出身の画家だ。
メディチ家の保護を受け、初期ルネサンスで最も業績を残した画家で宗教画を多く描いたが、教会勢力によって異教的作品と名指しされ、いくつもの作品が焼却処分されている。
彼の死後、彼の作品はあまり高い評価を得ず、19世紀末あたりで再評価された。

大塚国際美術館にはボッティチェッリの作品が4点あるが、ここでは2点取り上げる。

ヴィーナスの誕生
『ヴィーナスの誕生』。
ギリシア神話で語られる、女神ヴィーナスが海で誕生し出現した様子を描いている。
原画はイタリアのウフィツィ美術館が所蔵している。
美を強調するため、首の長さや肩の角度などは人体としてはありえないものとなっているが、不自然さを感じさせない。

プリマヴェーラ
『プリマヴェーラ』。
こちらの原画もイタリアのウフィツィ美術館が所蔵している。
描かれている人物像について様々な説が唱えられてきた作品で、世界でもっとも言及され、議論の的となっている絵画の一つ、とも言われる。
現在の解釈では、舞台は世界の西にある永遠の春の園ヘスペリデス。右の春を告げる西風の神であるゼピュロスがニンフのクローリスを拉致して自分のものにした。ニンフが嘆いたため代償として、彼女を春の女神フローラに変身させた。右手の三人は愛と性・死と再生・永遠の寓意を示しており、左の三人は古代の三優美神で美・貞節・愛欲を擬人化したもの。中央にはヴィーナスが配されている。
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