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大塚国際美術館 エドゥアール・マネ [美術・娯楽]

エドゥアール・マネ。
19世紀生まれのフランス出身の画家だ。
1860年代に発表した代表作『草上の昼食』や『オランピア』が、その当時の絵画界で大きく批判されることとなり、その後もなかなか世に大きく認められなかった。
デッサンと遠近法が稚拙だとか、色彩が平板的だと言われたりもしている。(個人的には彼の作品は1870年以降のもののほうが好みだったりもする。)
マネは死後に評価がより高まった画家だ。

大塚国際美術館には、マネの絵画は7点あり、そのうち4点を制作順に取り上げる。

草上の昼食
『草上の昼食』。
原画はフランスのオルセー美術館が所蔵している。
1862年から1863年にかけて製作された。
その当時、裸体の女性は神話や歴史の出来事にもとづくことが一般的であった。着衣の男性がくつろいでいる場所で裸体でいる女性は売春婦であったことから、あきらかに現実の女性を描いており、それが不道徳とされ、大きく問題視された。

オランピア
『オランピア』。
原画はフランスのオルセー美術館が所蔵している。
1863年に製作された。
1865年のサロンに出品し入選したが、こちらも批判を浴びた。
売春婦を描いているとされた点は同様で、くわえて日本の浮世絵に影響されてあえて平坦に描かれているところも、当時理想化された裸体画が伝統的絵画の手法と異なっているということで酷評された。

笛を吹く少年
『笛を吹く少年』。
原画はフランスのオルセー美術館が所蔵している。
1866年に完成した。
フランス近衛軍鼓笛隊のマスコット的少年を描いたとされている。
この絵も日本の浮世絵に影響され、陰影が少なく立体感が薄い。

フォリー・ベルジェールのバー
『フォリー・ベルジェールのバー』。
原画はイギリスのコートールド・ギャラリーが所蔵している。
マネが完成させた最後の主要な作品。
1882年に、サロン・ド・パリに出品された。
鏡の位置の不確かさ、バーメイドの後姿が右へずれていること、バーメイドが応対している紳士が手前には存在しないこと、カウンターに置かれたビンの位置と数に相違があるなど、批評家を困惑させた絵画だ。
その後、2000年に復元された劇場で撮影された写真により、この絵が不自然ではないことが判明した。
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